年内にドル/円=110円!と威勢のいい予想一色ではじまった2014年。。。
最初の一ヶ月でかな~り不安になってきたんですがw
これは現役ストラテジストである著者が激動の2013年を振り返りつつ、
今後の為替を考えるには何に注目すべきか?を教えてくれる本です。
改めて、プロはどうやって相場を判断しているのか知りたい!ということで
読んでみました。
相場を動かす三層の波=投機の動き、円需要、金利差
今年以降も円安、という話は、
そもそも日米の金利差が広がるのがほぼ確定なこと、
貿易赤字で円需要がドル買いに動くから、など、
いわゆる実需からでている予想なので、
あくまで長期的には、ということらしいです。
一方短期の動きはほぼ投機マネーに左右される訳ですが、
これはぶっちゃけヘッジファンドが円を買いすぎた、とか
売りすぎた、みたいな事情でガンガンぶれる可能性がある、とw
つまり長期のトレンドと短期のトレンドは分けて考える必要があるんですね!
今の動きが果たして長期にわたるトレンドなのか?
それとも一時の調整なのか。。。
上記の三点のどれが欠けても判断を誤る、らしいですヨ。
それはコンセサンスになりえるか?
で、短期の動きを作り出す「投機マネー」は、常にトレンドをどちらに
動かすかの探り合いをしているわけですが。。。
どんなニュース(ファンダメンタルズ)も
コンセサンス(同意、根回しなどの意味らしいですが、
この場合いわゆる投資家心理とマッチするか、でしょうか)になるとは
限らないわけで。
(FOMCも指標の発表もまったくムシされる時、あるもんねw)
そのシナリオに他の投資家がついてくるかどうか、下げるにしろ上げるにしろ、
その動きに説得力があるかどうか、よく見極めてから乗る、というのが
やはり為替市場で利益を得るための王道らしいです。
これを避けようと思うと、外貨預金とかで長期運用以外に道がない。。。
FXはやっぱり短期トレンドを無視できないですからね~。
よくよく注意しないと!
金利差は風、需給は機体のバランス
長期のトレンドに影響を与える金利と円需要の関係を、
紙飛行機に例えての話。
結論から言うと、普段は金利差だけ見ていればいいらしいですw
金利差がない=無風のときだけは需給に注目、と。
それというのも、いわゆる実需の代表格、貿易収支と投信フローは
お互いが打ち消しあうような関係なので案外相場には影響しないそう。
年金や生保も相場を動かしてる、みたいなウワサを聞きますが、
大抵は為替リスクをとらないで運用しているので
これもほとんど影響はないとか。
こういう話はやっぱりプロに解説してもらわないと
わからない所ですよ。
金利も、よく聞く10年よりプロは2年に注目してるらしいです。
5.23、その時プロの現場では。。。
現役ストラテジストが見た、当時の混乱の描写から始まるこの本。
(正確には、その後の日銀ゼロ回答で騒ぎが大きくなった6.11の話ですが)
5月のFOMCに端を発した騒動といい、
そもそも年明けからの急激過ぎた円安といい、
2013年っていうのはつくづく異様な年だったんだな~と。
常に海外のヘッジファンドを周って仕事をしている著者だからこそ見える
現場の空気、みたいな物が書かれていて興味深かったです。
『いよいよ円安トレンドが盤石になったぞ、と過信するときほど、
投機の「巻き戻し」による突発的な円高になり、
むざむざ落とし穴にはまってしまう。
逆に、また円高トレンドに戻ってしまった、とあきらめかけた頃、
ふわりと円安方向に反転する。』21ページより
今回の混乱も、しかり、というわけか?
答えが分かるのは春頃かしら。。。?(;^ω^)
全体に、基本よりちょっと上、くらいの内容で、
わたしくらいの中級(の中の初級者)投資家にちょうどいい感じでした。
これを読むと、今までよくわからないまま聞き流していたニュースも
分かるようになる!と思いますよ^^
オススメです。↓
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